バカの壁

2003年12月2日
未だにベストセラーの上位に載っているようですね。
読んだのはちょっと前だけど、あまり琴線には触れなかったなあ。

人間は自分で壁を作って、どこかで思考停止してしまうというのが、タイトルの理由だったと記憶している。
例えば、数学を専攻していても、大学で止めるか、大学院に行くか、いずれかは自分の限界を感じ、どこかで足踏みを始める状態をバカの壁と表現していたと思う。研究者の誰もがノーベル賞を取れる訳でもない。ま、当たり前のことだけど。

これとは対極の言葉として中庸というのがある。人間は何事もほどほどがよいという意味だけど。

どちらも人間としての生き方のスタンスを示した言葉であるが、どちらが正しいのだろうか。
ある年齢までは自分で限界を決めずに努力し、自分の将来が見えてきたあたりで中庸というのが正解かな。

著者は本の後半部分に最近のキレル若者は前頭葉の機能低下が著しいので、脳検査をすれば事前に犯罪者予備軍を診断できる可能性を指摘していた。倫理の問題もあり実用化は難しいと思うけど。解剖学者らしい、物の見方だなと感じた。

A=Bであるという分かりやすい理論展開が支持を受けているのかもしれない。

物事は多様性があるので、一面だけ見て、こうであると結論付けるのは難しい。

件の前頭葉の機能低下と犯罪の関係を、犯罪事件の精神鑑定をしているドクターにお聞きしたところ、人間の精神構造はそんな単純な仕組みではないと一蹴されましたけど。所詮解剖医の見解だよと。基礎の先生と臨床の先生は大概見解が違うけどね。(笑)

機会があれば『パチの壁』でも書いてみたいね。(爆)

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